読ん読く

神の子 下

上巻を通して少しずつまわりに心を開きはじめた町田。下巻では町田が社会に関わるに連れ、町田をめぐる人々の思惑がより活発になってゆく。町田に執着するのはムロイの率いる犯罪組織だけではない。それ以外にも謎の組織が暗躍する。町田の過去に何があったの...
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神の子 上

著者の作品を読むのは、久しぶりだ。江戸川乱歩賞を獲った『天使のナイフ』以来となる。久々に著者の作品を読んでみようと思ったことに特に理由はない。図書館で見かけてたまたま手に取った。だが、本書は期待以上に一気に読ませてくれた。まず、設定がいい。...
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慈悲の名君 保科正之

上杉鷹山、細井平州、二宮尊徳、徳川光圀。2016年の私が本を読み、レビューを書いてその事績に触れた人物だ。共通するのは皆、江戸時代に学問や藩経営で名を成した方だ。だが、彼らよりさらにさかのぼる時代に彼らに劣らぬほどの実績をあげた人物がいる。...
舞台を観、想いを致す

ひかりふる路~革命家、マクシミリアン・ロベスピエール/SUPER VOYAGER!

事前に本作を観ていた妻子から言われていたこと。それは「ロベピッピはパパも気に入ると思うよ」だった。なぜ本作をロベピッピと呼ぶのかはさておき、パパ向きの作品と太鼓判を押されていた本作。確かにおっしゃる通り見応えある作品だった。本作の何がよかっ...
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生首に聞いてみろ

著者の推理小説にはゆとりがある。そのゆとりが何から来るかというと、著者の作風にあると思う。著者の作風から感じられるのは、どことなく浮世離れした古き良き時代の推理小説を思わせるおおらかさだ。たとえば著者の小説のほとんどに登場する探偵法月綸太郎...
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無駄学

著者の『渋滞学』は名著だと思う。渋滞にいらつかない人はいないはず。渋滞こそが私たちの日常を不条理にし、イラつかせる元凶なのだ。その渋滞が生じる原因を明快に示したのが『渋滞学』だった。原因だけでなく、科学的な観点から渋滞をなくすための対処法を...
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ペドロ・パラモ

本書の存在は、昨年読んだ『魔術的リアリズム』によって教えられた。『魔術的リアリズム』の中で著者の寺尾隆吉氏は本書の紹介にかなりのページを割き、ラテンアメリカ文学の歴史においてなぜ本書が重要かを力説していた。それだけ本書がラテンアメリカ文学を...
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日本のいちばん長い日 決定版

本書を読むのは二度目だ。私が二十年以上前から付けている読書記録によれば、1997年の2月以来、十九年半をへての再読となる。その間、私は太平洋戦争について書かれた本をたくさん読んできた。それらの本を読んできたにもかかわらず、本書は私の中で不動...
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吹けよ風呼べよ嵐

川中島にいまだ訪れたことがない私。それなのに、川中島の戦いを描いた小説を読む経験だけは徐々に積んでいる。そして合戦シーンに血をたぎらせては、早く訪問したいと気をはやらせている。そんな最近だ。友人が貸してくれた本書もまた、私の心を川中島に向か...
映画を観、思いを致す

DESTINY 鎌倉ものがたり

本作を観終わった私が劇場を出てすぐにしたこと。それは鎌倉市長谷二丁目3-9を検索したことだ。その住所とは作中で一色夫妻の住む家の住所だ。一色夫妻とは、堺雅人さん扮する一色正和と高畑充希さん扮する妻亜紀子のこと。作中、何度も映し出される一色家...