
8月1日に「JP_Stripes Connect 2026」に参加してきました。
イベントサイト
今回はおよそ9ヵ月ぶりのJP_Stripes Connectへの参加です。昨年の参加ブログは以下に載せています。
昨年の参加ブログ
上の記事の中で以下のように書きました。
「今回の参加をきっかけに、次に決済サービスとkintoneの引き合いがあったら(実はすでに来ていますが)、Stripeの提案を進めてみようと思います。」
実は昨年参加した当時は、別の決済サービスとkintoneを繋ぐある案件の実装真っ只中でした。
その案件は無事にリリースに至り、会社としての事例記事にも出しています。
ですがそれ以来、新たな決済との連携案件は形になっていません。まだ受注すらできていません。
そのため、当然ですがStripeを用いた案件を手掛ける機会もなく、9ヵ月以上が過ぎてしまいました。
ですが、個人的に決済プラットフォームはこれから案件として増えてくる技術だと思っています。それは昨年の時点でも変わりません。
そのため、引き続き現在の状況をキャッチアップする必要がありました。
もう一つ参加した理由は、山梨でのコミュニティの開設です。JP_Stripesを山梨で。
そう宣言し、支部開設のお願いも受理いただいた昨年でしたが、Stripe案件を経験してからコミュニティの主催を行いたかったため、私としても開設の具体的な動きに繋げられませんでした。
kintone CaféやSORACOM UGは既に山梨で開催に繋がっているため、いずれはJP_Stripesの開催も実現すべきです。
まだこの望みは途絶えていません。コミュニティを立ち上げるのなら、今回も参加すべきと思い、足を運びました。
今回も、有益な内容が多かったです。
決済プラットフォームとしてのStripeの存在は無視できないと言う思いを新たにしました。
今回、参加して得た気づきとは、そもそもサービスにあたっての値付けをどうするかの観点です。
Stripeは、全世界で展開されている決済サービスです。その決済金額の総計は数百兆円に至ります。
以下の記事によると、2025年で約1.9兆ドルといいます。
記事
それほどの決済実績を持つため、Stripeを用いたサービスの値付けや、サービスの成長においての値決め戦略に関するノウハウをたくさん持っています。

今回のダニエルさんの登壇内容にも、その辺の知見が詰まっていました。
うちの会社として、何かサブスクリプションのサービスが展開できているわけではありません。
まだ直近で展開する予定もありません。
ですが、先日事例記事に挙げたような決済サービスとkintoneを組み合わせる案件のご相談は来るはずです。その際、値決め戦略にきちんと対応できるよう、我々が助言できるようになるべきです。

今回は、価格設計にあたってかなり有益な情報をいただきました。
ただ、まさにこのような課金設計こそ、私が苦手とする領域です。それがうちがサブスクリプションサービスを出せていない/いなかった理由の1つだと自覚しています。
だからこそ、こうした学びの機会は有益です。上に書いた理由がなくても、参加すべきです。
また、ダニエルさんの登壇の中では、そもそもの価値設計や価格の基準をどこに置くかと言う点でも大切なことを教えてもらいました。
「いくらにするか?」ではなく「ターゲットをどこに置くか」で価格を決める。
これは本当に覚えておくべき名言です。
成果報酬なのに、従量課金を行う。その違う二つが両立する事例も教わりました。
それは、価値提供にも新たな考えをもたらします。うちの会社でもkintoneのサービスを新たに生み出す際、これがヒントになるかもしれません。

こちらに書かれていた「価格設計は、プロダクトである」は至言です。覚えておこうと思います。

続いては、ダニエルさんとCloudflareの和田さんによるセッションです。
「Stripe x Cloudflare対談:x402/MPP – AIエージェントは、何を買おうとしているのか?」
この枠からは、別々の2つの部屋で同時並行で各セッションが行われています。私はこちらを選びました。以下の記事でも私が参加したセッションのみを取り上げています。
こちらのセッションで私はCloudflareにとても興味を持ちました。懇親会でも和田さんと少しお話しする機会があり、今度Cloudflareのセッションがあるから来ないかとお誘いいただきました。
「Cloudflare Workers Tech Talks in Tokyo #8」に参加してきました。それはまた別の話。
別の話といえば、もう一つあります。
私が山梨の大学生と応募した都知事オープンデータ・ハッカソン。この開発環境もCloudflareが提供しています。
今まで私は、レンタルサーバーやAWS、GCPあたりまでしか使っていませんでした。また、XAMPPなどで済ませていました。
Cloudflareはもちろん名前は知っていたものの、全く選択の視野外でした。今回のこの出会いによって、私の中でCloudflareという選択肢が増えました。
上にも書いた都知事オープンデータ・ハッカソンにも、裏では和田さんが関わっておられたとか。
こうしたご縁が生まれるのもコミュニティやイベント参加の効用ですね。
私は最近、お客様の現場でビジネスプロセスや組織の話にかかりきりです。または経営に。
そのため、サーバーサイドの技術に関しては腕が鈍りきっています。今やサーバーへのLAMPインストールなどを手掛けるだけでもかなり苦労するでしょうね。
そんなサーバーの世界ですが、既に人間を介さずにAIがbotとしてクロールし、データを取りに行く世界が始まっています。
AIがbotを介してやってきた場合にのみ、課金を要求するプロトコル。それがこのセッションで紹介されたx402です。Cloudflare Workers上でこれを簡単に実装できるHonoというミドルウェアが用意されています。
また、最近ではCloudflareにMonetization Gatewayというサービスも生まれました。
課金の世界にこういう動きがあることに、迂闊ながら私は気づいていませんでした。
ものすごく学びになりました。
さて、続いてはスポンサーセッションです。
アンチパターン社の小笹さんのセッションでは、このコミュニティの存在を教えてもらいました。
SaaS Harbour
自社のスポンサーセッションなのに自社のサービスの話をせず、こうしたコミュニティを含めたエージェンティックコマースのこれからを語り合おうとする姿勢が良いですね。すごく志のある方だと思います。
ここではせめてアンチパターン社のURLぐらい貼らせていただきます。
アンチパターン社Webサイト

さて、続いてのセッションは、ストライプジャパンの北爪さんからです。タイトルは「AI × Stripe:エージェント時代の決済と請求」
と言いながら、実は内容は全く違うというのが面白い。

改題して「クレジットカード番号とAgentic Commerce」
そしてこの内容がめちゃくちゃ面白かったです。
冒頭は技術的な内容ではありません。ただ、徐々に難易度が上がり、最後のほうは認証のシーケンス図が出てきます。ここはややこしかった。
それでいて、内容はもう今やほぼ大多数の国民が使っているカードの根本的な知識を埋め、かつ、疑問を抱かせる内容でした。
要は、クレジットカード番号はなぜ16桁なのかと言うことです。
恥ずかしながら、私もシステム屋さんとして、仕様を検討する際には必ずと言っても過言ではないほど項目の桁数について議論するにもかかわらず、クレジットカード番号が16桁であることについて、あまり突っ込んで調べることをしていませんでした。
16桁を見ただけで課金につながり、支出が増えるため、無意識に避けていたのかもしれません。



かつての複写式で印字するやり方から、今のAIを通じた決済に至るまで。

1950年代から今まで、およそ3/4世紀の月日が経っています。100年もたっていないわけです。それなのに16桁の制度自体が、完全に今の実情と合わなくなってしまいました。セキュリティ的にもまずい状態に。

今や、その代替手段としてAgentic Tokenが実装されているそうです。
正直、私は北爪さんのご説明にもかかわらず、まだAgentic Commerceの仕組みが理解できたわけではありません。が、この流れは押さえておかないと、今後何かの決済の仕組みを実装する際に、きちんとお客様に説明する必要が生じるように思います。これは勉強しないと。

続いては「トークセッション:AIプロダクトの開発・課金のリアル」
株式会社ROUTE06の重岡さんと株式会社ABEJAの村主さんの対談です。

こちらについては、私自身がまだそうしたサブスクリプションを展開しておらず、正直、お二人の語ってくれた内容をまだ自分の情報として咀嚼できていません。
ここは私の宿題です。
続いては「CxOトークセッション:SaaSの値づけと価格改定」
株式会社アンチパターンの小笹さんと株式会社microCMSの柴田さんの対談です。
こちらも同様に、私にとってはまだまだ勉強不足な点であります。また、苦手な点であるため、今の時点では咀嚼できていません。
ですが、もうこれは課金サービスを自分で運用してみないとわからないと思います。いつか私がサービスを運営した時、聞いた内容を反芻できるか。
前回も参加し、今回も参加して痛感したのは、ノーコードツールの開発をメインで行うと、ほぼ課金を実装したり、サービスの課金を考えたりする必要がありません。
上に書いたような、別サービスのバックエンドでkintoneを使う場合は別ですが、それ以外はほぼ遭遇しません。ほんとに井の中の蛙になってしまいます。
ただ、柴田さんの会社が開発しておられるmicroCMSというサービスには興味を持ちました。
デザインとデータを分けることは普通に考えるべき観点です。ですが、WordPressなどの著名なCMSはその2つが一体化しています。そのため、改修もなかなかしづらい。
私もmicroCMSのようなヘッドレスCMSは今回初めてきちんとお話を伺うことができました。今後、学んで検討したいと思います。
お二人が登壇している写真をなぜか撮り損ねてしまったようですが。

「スタートアップ CTO Talk:溶けていく決済とビジネスのいま」
Recustomer株式会社眞鍋さんと株式会社Helpfeelの秋山さんの対談です。

ここでは、SaaS is Deadの背景についても語られました。米マイクロソフト社のナデラCEOが語ったとされるこの言葉。
私もこの言葉はnoteの中で何回か取り上げました。kintoneを推す側の立場としては避けては通れない言葉ですから。
ただ、何度も様々な場所で書いていますので、ここでは繰り返しません。私はSaaSは死なないとの立場です。官民を問わずお客様の現場に入ってご支援する側としての経験からそう言えます。
が、実際にサービスを運用している方々からの考えとして、貴重な情報を聞くことができました。
実際、この画像に出ている考えの通り、これからはあらゆるものの境目がなくなっていきます。つまり溶けていきます。
今も境目は切り替わっている最中です。1ヵ月前に公言した考えが、今の時点ですでに間違っている。そんな事態が今後は頻発するでしょう。つまり、SaaS is Deadは起きないが、変化は強いられる。私はそう考えています。お二人の話からもそう感じました。
こうした場に登壇するCTOの方々は、そうした情勢については敏感であるべきです。まさにお二人の対談からそれを確認しました。尊敬の念を込めて。

さて、あっという間にクロージングに入りました。岡本さんからの挨拶です。
正直、まだ私にとっては理解の及ばぬセッションもあります。ここはまだ勉強不足だなぁと痛感しています。
今後、決済や値決め、サブスクリプションなど、決済の仕組みだけにとどまらず、課金にあたってのサービス展開の手法や哲学など、私自身が主体的に動く可能性はゼロではありません。
なので、時間をかけても勉強しなければなりますまい。まず今日聞いたところまでは理解できるよう、自分の感度と知識を上げていこうと思います。
スタッフの皆様、運営の皆様、相談者の皆様、そして会場でお会いした皆様ありがとうございました。

こちらは運営の岡本さんがまとめてくださった、Posfieのまとめです
https://posfie.com/@hidetaka_dev/p/vasidI4

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