読ん読く

震災列島

著者の作品を手に取るのは、「死都日本」に続き2冊目だ。前作は九州南部に実在する加久藤カルデラがスーパーボルケーノと化し、カタストロフィを引き起こす内容だった。本書では東海地震を取り上げている。ともに共通するのは、今の日本が抱えている破滅的リ...
読ん読く

氷菓

死体も出なければ犯人もいない日常の謎。余計なことに首を突っ込まないのがモットーの省エネ男折木奉太郎がその謎をしぶしぶ解いていく。というのが本書のパターンだ。神山高校に入学した主人公は、卒業生の姉のススメ、いや頼みで古典部に入部する。古典部は...
物申す

Pokemon GOはしばらく見送ろうと思います

話題のPokemon GOですが、しばらく参加を見送ろうと思います。実は私も、20日にアップストアを二、三度覗いてみたクチです。この時にリリースされていれば、間違いなくインストールしたことでしょう。でも、結局20日にはリリースされませんでし...
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永遠の0

もったいないなあ、と思っていた。本書のような傑作をものにしながらの作家引退宣言に。某ロッカーや某プロレスラーのように引退撤回を望みたいと思っていた。一連の右寄り発言や故やしきたかじんさんについて書いた「殉愛」の内容。これによって著者はマスコ...
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死闘 昭和三十七年 阪神タイガース

私が自由にタイムマシンを扱えるようになったら、まず昭和三十年台の野球を見に行きたい。今までにも同じような事を何度か書いたが、相も変わらずそう思っている。野武士軍団と謳われた西鉄ライオンズ。親分の下、百万ドルの内野陣と称された南海ホークス。名...
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WORK SHIFT

本書に巡り合ったきっかけは読書会だ。ハマドクという横浜で開催されたビジネス書読書会。ハマドクの主宰は、横浜で行政書士としてご活躍されている清水先生である。清水先生は私が個人事業主から法人化にあたっての手続き面で多大な貢献を行って下さった。そ...
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こころの王国―菊池寛と文藝春秋の誕生

著者はよく作家を題材とした評伝を書く。例えば太宰治や三島由紀夫、川端康成といった大正から昭和にかけての文豪について。上にあげた三名は、自ら人生に結末をつけたことでも知られている。著者が題材として選ぶにあたり、どういった基準を設けているのかは...
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『きけわだつみのこえ』の戦後史

本書を読んだ時期は、安倍内閣による安保関連法案審議で世論が大揺れの時期に重なる。私自身は集団的自衛権には反対の立場だ。とはいえ、現実を見ずに闇雲に戦争反対を唱えるつもりは毛頭ない。現実を見ることなしに戦争絶対反対を唱えることの無意味さは、今...
物申す

今上天皇の生前譲位から思ったこと

今上天皇が生前譲位の意思を漏らされたとのスクープが世を舞っています。嘘か真かは、宮内庁からの発表や天皇陛下ご自身のご発言を待つほかありません。でも、その噂にはゴシップや憶測よりも真実に近い色を帯びていると思うのは私だけではないでしょう。そこ...
読ん読く

空の中

本書、そして「塩の街」「海の底」を称して自衛隊三部作というらしい。著者にとっての出世作が図書館戦争シリーズであるとするならば、この3部作は助走に値する作品たちといえようか。いずれも自衛隊が登場し、人類を脅かす未知の現象に対峙する話である。も...