読ん読く

骨の袋 上

1999年に著者がバイク事故を起こし、死の縁をさまよった話は著者のファンにはよく知られている。私は、日本で出版された著者の本の九割は読んだと自負している。自分ではファンのつもりだ。著者が事故に巻き込まれるまでに上梓された作品に絞れば、読んで...
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対岸

本書は、著者の処女短編集だそうだ。著者は私が好きな作家の一人だ。簡潔な文体でありながら、奇想天外な作品を紡ぎ出すところなど特に。本書はまだ著者がデビュー前、アルゼンチンで教員をしていた頃に書かれた作品を主に編まれている。後年に発表された作品...
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ウィスキー・ドリーム─アイラ島のシングルモルトに賭けた男たち

夢を追う楽しみ。夢に向かって進む喜び。本書はウイスキー造りの夢を追う人々の物語だ。ここ10数年ほど、世界的にウイスキーが盛り上がりを見せている。だが、20年ほど前はウイスキーの消費が落ち込み、スコットランドのあちこちで蒸溜所が閉鎖を余儀なく...
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仕事が9割うまくいく雑談の技術-人見知りでも上手になれる会話のルール

本書には雑談のスキルアップのためのノウハウが記されている。雑談のスキルは私のように営業をこなすものには欠かせない。私がサラリーマンだったのは2006年の1月まで。それから10年以上が過ぎた。その間、おおかたの期間は個人でシステムエンジニアリ...
映画を観、思いを致す

The Greatest Showman

私は劇場で舞台や映画を観る前にあまりパンフレットを読まない。だが、本作は珍しいことに見る前にパンフレットを読んでいた。なぜなら妻と長女が先に観ていて、パンフレットを購入していたからだ。だから軽くストーリーの概要だけは知った上でスクリーンの前...
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誰も知らなかったビートルズとストーンズ

私が好きでないことの一つ。それは物事を偶像化・神格化することだ。同じように無条件の心酔や崇拝も好きではない。ただ、これはすごいという人や物事については賞賛を惜しまない。その分野で流れを変えた人物の業績についても同じく。たとえばビートルズのよ...
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黄金の奴隷たるなかれ 出光佐三

『海賊と呼ばれた男』は、この国に出光佐三という快男児がいたことを高らかにうたいあげた一作だった。その中で舞台となる國岡商店は、出光商会をモデルとした百田氏の創作だ。その創業者國岡鐵造も同じく。だが『海賊と呼ばれた男』はあくまで小説だ。作中の...
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HUNTING EVIL ナチ戦争犯罪人を追え

人類の歴史とは、野蛮と殺戮の歴史だ。有史以来、あまたの善人によって数えきれないほどの善が行われてきた。だが、人類の歴史とはそれと同じくらい、いや、それ以上に悪辣な蛮行で血塗られてきた。中でもホロコーストは、その象徴として未来永劫伝えられるに...
舞台を観、想いを致す

ドクトル・ジバゴ

「国が生まれ変わるというなら、新たな生き方を見つけるまでだ!」本作は、私にとって初めて観るロシアを舞台とした作品だ。ロシア文学といえば、人類の文学史で高峰の一つとして挙げられる。ロシア文学から生み出された諸作品の高みは、今もなお名声を保ち続...
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絢爛たる悪運 岸信介伝

本稿を書いている時点で、安倍首相の首相在職期間は戦後第4位になるそうだ。長期政権に向けて視界も良好、といったところだろう。安倍内閣の政策を一つ一つあげつらえばきりがない。だが、よくもわるくも自民党の伝統路線を堅実に歩んでいることは評価できる...