読ん読く

日本書記の世界

令和二年。日本書記が編纂されて1300年。その年に日本書紀を解説する久野先生の講演を聴く機会をいただいた。講師の後、久野先生ご自身が書物に署名してくださる機会にも恵まれた。久野先生の日本書記にかける熱い思いは、私に日本書紀の世界への興味を抱...
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その後の鎌倉 抗心の記憶

本書の出版社は山川出版社だ。こ存じの方も多いと思うが、高校の世界史と日本史の副読本でお馴染みだ。そんな本書が取り上げるのは、タイトルの通り鎌倉の街についてだ。イイクニツクロウ鎌倉幕府。誰でも知っている1192年の鎌倉幕府成立の年号を語呂合わ...
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日本昔話百選

日本昔話と言えば、私たちの子どもの頃は市原悦子さんのナレーションによる土曜夜のアニメがおなじみだった。よくテレビで見ていたことを思い出す。また、子どもの頃、わが家には坪田譲治氏によって編纂された日本昔話の文庫本があった。私はこれを何度も読み...
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殺人鬼フジコの衝動

女性が生きていくには、美しく健やかな生き方だけでは足りない。したたかで醜くなくては。男性からは書きにくい、女性の生の実情。著者は汚れた部分も含め、生きていくために必要なあらゆるきれいごとを排した負の側面を女性ならではの視点から描く。藤子は育...
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アンジェラの灰

文書はピューリッツァー賞受賞作だそうだ。伝記部門で受賞した。1930年に生まれた著者が68歳の時に発表した自伝だそうだ。著者は長い間教師を勤めた方で、物語を書くのは初めてだそうだ。だが、教師人生の中で英文の授業を担当してきた。あらゆる国から...
まとめ

2021年8月のまとめ(個人)

公私の「私」●家族とのふれあい§  総括 大雨と熱暑が交互に訪れた夏。コロナとオリンピック/パラリンピックも交互に世の中の話題をかっさらっていきました。さまざまな意味で思い出に残りそうな夏です。コロナに関するニュースが相変わらず世を騒がして...
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女信長

実は著者の作品を読むのは本書が初めてだ。今までも直木賞作家としての著者の高名は知っていたけれど。著者の作品は西洋史をベースにした作品が多い印象を持っていて、なんとなく食指が動かなかったのかもしれない。だが、本書はタイトルが興味深い。手に取っ...
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「ご当地もの」と日本人

本書を読んでいる最中、商談の後に神奈川県立歴史博物館を訪れた。「井伊直弼と横浜」という特別展示をじっくり楽しんだ。すると、神奈川県立歴史博物館のゆるキャラこと「パンチの守」が現れた。私は館内を鷹揚に巡回する「パンチの守」を追った。「パンチの...
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闇に香る嘘

本書は乱歩賞を受賞している。それも選考委員の満票一致で。私もそれに同意する。本書はまさに傑作だと思う。そもそも私は、本書を含めて全盲の視覚障害者の視点で描かれた小説を読んだ記憶がない。少なくとも本書のように全編を通して視覚障碍者の視点で描か...
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初めてでもグングンわかる経理・簿記のツボ

本書は、先日に読んだ「一番やさしい簿記」に続いて読んだ会計の一冊だ。「一番やさしい簿記」は、仕訳について重きを置いていた。何度も何度も読者に仕訳の練習問題を解かせることで、基本を理解させることに重きが置かれていた。(一番やさしい簿記レビュー...