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武揚伝〈上〉

最近のTPP論議について、これは日本国の開国であるという論調を目にすることが多い。ここ200年でいうと、幕末、第二次大戦に続く3回目の開国であるという。今のtppがどのような開国になるのか皆目わからないけれど、封建体制を終わらせ日本を変えた...
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第6の波 環境・資源ビジネス革命と次なる大市場

このままの成長路線で人類が発展し続けていくという意見を疑いなく言える人はよもやいないと思うけれど、ではどうすれば成長と地球環境の保全を両立させられるかという問いに答えられる人も殆どいないと思う。そんな喫緊の問いに答えてくれる本がこれ。決して...
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裁判長!ここは懲役4年でどうすか

この地震からこの方、親しい人々に不幸が続いたりと、考えさせられることも多かった半年、仕事仕事もいいけれど、それだけでは人間としての幅が広がらないなぁ・・・と思った私は、新たな趣味、しかもメディアの不要な趣味を持とうと思った。候補はいくつもあ...
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夢奇譚

今、この入力ページの表紙画像にアイズワイドシャットの原典とあるのをみて、初めてそのことに気付く。なるほど、そう言われればそうだわ。かつて妻と映画館に見に行ったことを思い出す。物語の進み方や主人公の独白などが19世紀の小説っぽい感じで、今の小...
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きのうの世界

夜のピクニックの印象が深く、新たに手に取ってみた。最初のほうの人称が独特で、数々の細かい謎を積み重ねていくところ、だんだんどこに連れて行かれるのかわからない筋道を追っていくことになる。そもそも何が謎なのかすら、どこに向かっているのかも分から...
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死ねばいいのに

京極氏の本は出版された単行本はほぼすべて読んでいるけれど、この本は優れものの部類だ。このところの氏の作品は巷説百物語シリーズに見られるように、百鬼夜行シリーズにない丁寧すぎる心理描写が目立つようになってきた。その路線の終着点が、先年著者が世...
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神器〈下〉―軍艦「橿原」殺人事件

上巻の感想では書かなかったけれど、この本、実は太平洋戦争論、日本人論としてかなり突っ込んだところまで書いている。平和ボケの私には分かり様のない戦争の理不尽さや、戦争に行った人間が今の平和な世に対して頂く複雑な思いなどを含め、皇室や戦後の日本...
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神器〈上〉―軍艦「橿原」殺人事件

著者の作品、芥川賞受賞という背景があるためかどうかはわからないけれど、推理小説の分野にもここ数年進出しているけれど、ただの推理小説にとどまらない、メタミステリ的な感じがあり、よく読んでいる。こちらの作品もミステリの定石を突き崩すような仕掛け...
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顔のない敵

著者の作品は、奇をてらわずに正統な堅実な筆致なんだけど、見事な本格推理を書きつつ、推理小説の中にも主張をこめている作品もありどちらも好きです。ただ、本格に徹したときの動機などは弱い部分があるなぁと感じていて、それがこの作品のように著者の意見...
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赤朽葉家の伝説

著者の作品を読むのは「私の男」について2作目。こちらの作品は、私が好むラテンアメリカ諸作家ののマジックリアリズム的な感じが強いとのことで、期待していました。山陰という場所を選んだのも絶妙で、戦後からの日本の近代史にマルケスのような世界を築き...