読ん読く 鹿男あをによし デビュー二作目にして、この世界観の飛躍もさることながら、この筆力の充実ぶりといったら。発想も大枠自体はそれほど突飛でもないのだけれど、細かい部分での描写や動きが自由な発想で楽しめる。それは終盤で明かされるとあるアイテムの正体や、それぞれの登... 2012.02.12 読ん読く
読ん読く 孤闘―立花宗茂 柳川のお堀めぐりを堪能したのは、今から17年前。大学の面々数人で廻った柳川の街並みは今も覚えており、再訪したい場所の一つ。のんびりとした舟旅の中、行く先々の景色も良かったが、お堀めぐりの終盤に現れる、御花の広大な様子も印象深いものがある。と... 2012.02.11 読ん読く
読ん読く 悪貨 純文学作家としてのイメージが強い著者だが、本書では思い切ってエンタテインメントな作風に挑戦している。初期の作品でもサヨクという言葉を使用しているように、資本主義経済に対する懐疑の念を根底においた作家活動を行っているように思っていた。本書にお... 2012.02.09 読ん読く
読ん読く 談志絶倒 昭和落語家伝 最近はさほどでもないけれど、以前はよく落語の台本集を読んでいた。ところが、私いわゆる寄席での落語体験はまだだったりする。体育館やホールなどでは何度か聞いたこともあるし、真打の方と年賀状のやりとりもあったりする。なのに。なんだかよくわからない... 2012.02.07 読ん読く
読ん読く ポトスライムの舟 芥川賞の受賞作には、ちょっと目を引くような小道具がアクセントに使われることが多いように思う。本書においてはそれがポトスライムなのだろうけど、あくまでその立場は物語の背景を彩るアクセサリー的な感じ。物語の時間軸の流れを分かり易くしめすためだけ... 2012.02.06 読ん読く
読ん読く 昭和史七つの謎〈part2〉 歴史に対するバランス感覚を大切にする著者の歴史観を支持する私は、本書を読んでもその期待が裏切られないことに安心しつつページをめくった。本書では「東条英機に利用されたゾルゲ事件」「明かされる「大本営発表」の歪みと嘘」「「陸軍中野学校」の真の姿... 2012.02.04 読ん読く
読ん読く 鴨川ホルモー 関西人として、京都には何度か行っているわけだけれど、大学の配置からこのような物語が紡ぎ出されようとは・・脱帽である。私は大学生活を描いた小説には弱く、読むたびにかつての自分を思い出してしまう訳だけど、この小説も大学生活を描いている割にはそう... 2012.02.04 読ん読く
読ん読く シベリア抑留―未完の悲劇 会ったことはないけれど、妻の祖父はシベリア抑留の経験者だという。話によれば、おちゃめなところもありながら、内面は強い人だったとか。普通の人なら痛みに耐えられない症状にも関わらず、癌で亡くなる少し前まで仕事を続けていたという。その人となりは妻... 2012.02.02 読ん読く
読ん読く 雪 私の中でも読み通すのに苦戦した本の一つとして思い出されるであろう本書。あまりこういう言い方はしたくないけれど、訳に問題があるように思えてならない。最初はこういう特異な文体を持つ著者なのかとも思ったが、どうにも読み進めにくい。設定や話の進め方... 2012.02.01 読ん読く
読ん読く 会社のルーツおもしろ物語―あの企業の創業期はこうだった! 今年最初の本は、日本で一時代を築いた企業の創業期をまとめた本書。夏に実家に帰った際に手に取ったまま東京に戻ってしまい、年末年始の帰省時に返そうと思って持ってきたので、実家にいる間に読了。手堅く企業の草創期がまとめられていて、産業史として興味... 2012.01.31 読ん読く