kintone Café 糸魚川 Vol.2に参加・登壇してきました。

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11月5日のkintone Café 糸魚川 Vol.2に参加してきました。
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今回、糸魚川に来たのは2か月半ぶり。MOVEDさんが立ち上げたビジネス共創拠点「Catalo」のオープニングイベントにお呼びいただいて以来です。

おそらく、私にとってこの二年間で糸魚川に来るのは6回目のはず。
私が足繫く通う地は日本国内にいくつかあります。その中でも糸魚川の頻度は高めです。

なぜ私が糸魚川にこれほど通うのか。それは糸魚川が街として復興の途中にあるからです。
9年前の大火によって町の中心部が灰燼と化した糸魚川市。ただでさえ人口減少と地方衰退の二重苦を背負った中での大火は、言葉には言い表せない悲劇だったはずです。普通だとここで心が折れてしまうかもしれません。
ところが、糸魚川の人々は諦めていませんでした。外から来た人をもてなそうとする気持ちの熱さがあります。私は初めて来たとき、皆さんと一緒にクラブハウス美山でウッドデッキ作りに参加しました。私は足手まといでしたが、皆さんからの多種多様な振る舞いや温かい心に触れ、私の心は動かされました。それ以来、今回で6回目の訪問です。

前回のkintone Café 糸魚川 Vol.1にも参加しました。その時はクラブハウス美山での開催だったので、私が携わったウッドデッキとの再会もありました。
今回の開催場所は「Catalo」です。上に書いた通り、オープニングイベントにお呼びいただいた「Catalo」がどんな風に利用されているのか。微力ながら会社としてクラウドファンディングにご協力させてもらった施設がどんな風に町の復興に貢献しているのか。興味は尽きません。


さて、当日は、新宿から大宮に回り、そこから「はくたか」に乗って移動しました。
ところが、糸魚川に着いて早々にオンライン会議が一つ入っていました。そのため、糸魚川駅に着いても街をゆっくりと巡る時間はありません。「Catalo」に向かう足も速まります。駅前で加藤さんにお会いしたものの、ご挨拶もそこそこに。Cataloに着いても皆さんへのご挨拶もそこそこに。
結局、kintone Café 糸魚川 Vol.2が始まる直前までオンライン会議を行っていました。


さて、電脳坊主こと植田さんからの合掌をもって、kintone Café 糸魚川は始まりました。
のっけから顕現する御仏のお姿が、このCaféの性格を定めました。

全体を通して、植田さんの進行は自然の摂理に従って水が流れゆくがごとし。まさに仏の道は千里に通ずる。そう感じさせてくれるようなCaféでした。
この後に書く通り、異色とも言えるドラゴン松井さんの登壇でさえ予定されていたかのような、不思議な雰囲気に満ちていました。これぞ司会進行を担った植田さんの徳でしょう。



かんちゃんからは「\いち社員目線!/サイボウズ社内のリアルkintone」というタイトルで、サイボウズ社内でのkintoneのコミュニケーション機能の活用について。
前もどこかのCaféでかんちゃんが同じテーマの登壇で話しておられるのを聴いたことがあります。が、その時と違って今回は、私が代表を譲ったタイミングです。そして、新代表からは社内のコミュニケーション改善の要望があったばかり。立場が変わったことで、かんちゃんの登壇を違った視点で聞くことができました。

特に分報は、リモートワークのコミュニケーション不足を解消する一つの手段となるはず。
kintoneのノーコードでシステムが作れる良さ、ドラッグアンドドロップでフォームとテーブルが同時に生成される機能。それらは革新的ではありますが、各社が追随してきている魅力です。でも、コミュニケーション機能を当初から用意していたkintoneは、それを作ったサイボウズ社自身が自社でコミュニケーションのノウハウを貯め、チームワーク溢れる社会を作るためとして公開したツールです。このノウハウは、他社が追い付けていないkintoneの利点だと思っています。
このコミュニケーション機能はもっともっと可能性が発掘できるはずです。私もサイボウズさんの事例を聞くたびに、自社でもっと活用しなければ、と反省しています。



ドラゴン松井さんは、このkintone Café 糸魚川 Vol.2の一週間前に催されたkintone AWARD 2025の場で登壇されたばかり。残念なことに、私はブース対応があったのでドラゴン松井さんの登壇を目撃することはできませんでした。
それにしても上にも書いた通り、ドラゴン松井さんの登壇内容はkintoneのことがほぼ出てこない異色なもの。でも、kintone Caféに登壇するにふさわしい内容でした。なぜならば、kintone AWARDの登壇の舞台裏を赤裸々に語ってくれたから。むしろ時宜を得た内容だっといえるでしょう。

各地のkintone hive、そしてkintone AWARDに出場する方々は、舞台袖で脈拍をあげながら、自分たちの活動のお披露目をしたいとの思いを胸に登壇されます。そして晴れ舞台で万全の登壇を披露するために入念な準備をされます。
ドラゴン松井さんの登壇が楽屋ネタに堕さず、kintone Caféならではなのは、そうした背景があるからではないからだと思います。
私はAWARDもhackも本選に出たことがありません。各地で行われるkintone hiveにも登壇経験がありません。
だからこそ、それほどの思いをもって登壇されるのだ、ということを教えてくれたドラゴン松井さんの登壇は印象に残りました。



プロ雑用の小林さんからは「kintoneをながーく活用するヒント ~意味ある余白の作り方~」というタイトルで登壇いただきました。

小林さんの登壇内容、本当に座右の銘にしなければなりません。私もkintone歴が長いのですが、小林さんの伝えてくださった内容は、無意識にできているつもりになっています。が、それではだめです。折に触れて繰り返し自分に意識させねばなりません。
確かに自分ではお客様に対してシステム導入の目的を踏まえて提案しているつもりです。でも、その「つもり」が油断なのです。人の意識の流れとはなんと不安定なものか。意識しないと、あちこちから登場するステークホルダーによって無意識に目的が揺れてしまいます。

得られる「成果・価値」とは誰のためか。顧客のために本当になっているか。自社のためになっていないか。システム会社のリソース配分などいろんな雑音によって目的がすり替わっていないか。これを自分では意識して提案していると思い込んだ時、足元で「つもり」の落とし穴は暗い口を開けて待っています。

また、サブタイトルの「意味ある余白」も重要です。芯に据えられている目的がしっかりしていないと、周辺の余白の基準がぶれてしまいます。
うちのメンバーにも折に触れてこれらの重要性は訴えていきたいです。



さて、続いては私の出番。
今回、植田さんからお誘いいただいた際、テーマは「kintoneとチームワーク」です、と公案を与えられていました。

うちの会社はチームワークは弱いのが悩みでして、それを解消することも代表の交代を申し出た理由です。しかもうちの会社は自社kintoneの歴はとても長いのですが、内部の情報流通にはSlackやBacklogを使っていて、kintoneはあまり使っていませんでした。
それはよくないと、この春からkintoneに日報を書くようにメンバーに指示しました。

ところが、新代表からはその日報が見にくい、もう少し何とかしてほしい、と指示が。

うちの会社はkintoneを主に取り扱っています。だからこそ、kintone以外のツールを用い、kintoneだけに視野が狭まらないようにしていました。ところが新代表曰く「いや、それおかしいでしょ!?kintoneを提案する会社がkintoneを使っていないなんて?!」とkintoneに集約させるように指令がでています。
私もポータル活用や導線提案など、kintoneのコミュニティ活用についてはあまりお客様に提案できていません。今回を機会に、kintoneを用いたチーム力向上に努力します。

そのあたりの事情を皆さんに語りました。そして、カイゼンした日報をお見せしました。

植田さんから与えられた公案に対する私からの問答は以下の通りです。
「日報は入れることが目的ではなく、その情報をどう活用するかが目的であり、余分な情報はかえって不要であること。フロー情報やストック情報との違いを意識して日報を運用しましょう。」



私の次に登壇されたのは、タキサンの吉垣さん。お近くの上越市からご参加してくださったそうです。

表計算で作りこんだスクール管理。そしてGoogle Formを使った内製によるフォームからのデータ流入。こうしたデータ管理は、さまざまな組織で今も実践されていることでしょう。
たしかに表計算ソフトにはメリットもあります。とはいえ、デメリットもあります。そのバランスの見極めは重要です。特に、手作業の手間は切り替えに当たっての判断基準となります。

吉垣さんの登壇内容からは、こうした切り替えを自社で試行錯誤しながら着実に作り上げていったことがよくわかります。吉垣さんのような事例は、私のような導入支援側にとっても参考になる点が多いのです。


さてここでkintone Café 糸魚川 Vol.2は第二部へ。


会場の皆さんで3グループに分かれて「わがままカード」をプレイしました。
この「わがままカード」、実はうちの会社でも出たばかりの頃に入手していました。で、奇遇にも10月からうちの会社に入った新メンバーと、つい先日、卓を囲んだばかりだったのです。

それぞれの価値観をあぶりだす「わがままカード」はとても有効なツールだと思います。
私自身、今までも何回か行っていますが、自分の価値観の確認や変遷を確認するのに有効です。特に今の私は経営者としての目線が色濃く入っているので、以前のようなプレーヤーとしての価値観と今の価値観には若干違いがあります。自分でそれを自覚できる良い機会になります。

ちなみに糸魚川ルールでは、決められた回数のターンで終了するそうです。今まで私たちは中央の山札が終わるまで延々とカードを引き続けていました。なるほど、こうしたやり方もあるのか、と学びになりました。
実は私も10月のメンバーが参画したことで久々に遊びましたが、しばらく事務所の片隅に放置していました。このあたりもうちの会社のチームワークの問題ですね。

うちのグループは4人で卓を囲みましたが、皆さんの価値観がわかってよかったです。
上の写真は私の持ち札と捨て札だけを切り出しておきますが、元の写真は皆さんの札も映っていました。そこには皆さんのそれぞれの価値観が現れていて、しかもその理由を皆さんが言語化できていることに頼もしさを感じました。わがままカードは、うちの会社でもまたやってみようと思います。



さて、写真撮影を皆さんと。
そして、続いては「Catalo」の3階に上がって、皆さんと懇親会に臨みました。


なんと、振舞っていただいたのは、近所の「魚が一番うまい店 煌凛丸」さんによるケータリング!
こちらのお店は、私も二度訪れたことがあります。おいしかった!
今回もとてもおいしかったし、見栄えも抜群でした!また、ご用意いただいたアンコウ鍋も抜群にうまかった!
私、糸魚川がアンコウの名産とはこの日までつゆ知らず。能生のカニ、親不知のモズクだけではない糸魚川の魅力よ。


また、糸魚川はお酒のうまさでも国内屈指の地。新潟が米どころ、酒どころなのは皆さんもご存じだと思いますが、糸魚川は異なる水質の川が複数市内を流れており、水質の違う水源からそれぞれ個性ある日本酒が生み出されています。

キッチンが完備されている「Catalo」でうまい酒を飲み、料理を味わう幸せ。皆さんとのお時間が過ごせてとても幸福でした。
幸福のあまり、トランクを「Catalo」に忘れてしまうほどに。

「Catalo」に来てすぐにオンライン会議に臨んだ私。1階の隅っこにトランクを寄せておいたのですが、開会まで時間がありませんでした。そしてそのまま3階へ。さらに心は空へ漂いながら、いい気分になって1階へ。そして皆さんと帰りの列車に乗るため糸魚川駅へ。
翌日、甲府で研修講師として登壇する必要があったので、あまたの誘惑を振り切って糸魚川駅に向かった自分よくやった!と悦に入っていたのはよいのですが、改札に入った途端トランクを忘れたことに気づきました。すでに列車の到着時刻は目前。これに乗らないと甲府には帰れない。どうする?
というわけでMOVEDの皆さんに甘えてしまいました。後日、着払いで送っていただきまして、本当にありがとうございます。お手数をおかけしました。

たぶん、私の糸魚川愛がトランクに化体して糸魚川にしがみつこうとしたのでしょう。
これは、また来るしかないでしょう。というわけで、また糸魚川には来ると思います。また次回もよろしくお願いします。

今回ご縁のありました皆様、本当にありがとうございます。

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