読ん読く

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虚構金融

私はあまり経済系の小説は読まない。本書は、淡路島の兵庫県立淡路景観園芸学校のイベントに仕事で参加した際、「お好きにお持ち帰りください」コーナーで手にとったものだ。以来、二、三年積ん読になっていた。そのため、本書については私の中には何の知識も...
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煙草おもしろ意外史

なぜ本書を読もうと思ったのか。正直あまり覚えていない。ふと積ん読の山の中からタイトルに目を留めたのだろう。普段から私がタバコを含む嗜好品の歴史について関心を持ち続けていたからかもしれない。本書はタイトルだけで判断すると、お気軽に読めるタバコ...
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破れた繭 耳の物語 *

耳の物語と言うサブタイトルは何を意味しているのか。それは耳から聞こえた世界。日々成長する自分の周りで染みて、流れて、つんざいて、ひびいて、きしむ音。耳からの知覚を頼りに自らの成長を語ってみる。つまり本書は音で語る自伝だ。本書は著者の生まれた...
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父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。

本書は、経済関係の本を読む中で手に取った一冊だ。新刊本で購入した。タイトルの通り、本書は父から娘に向けて経済を解説すると体裁で記されている。確かに語り口こそ、父から娘へ説いて教えるようになっているが、内容はかなり充実している。まさに深く、壮...
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太陽の子

本書は、関西に移住した沖縄出身者の暮らしを描いている。本書の主な舞台となる琉球料理屋「てだのふあ・おきなわ亭」は、沖縄にルーツを持つ人々のコミュニティの場になっていた。そのお店の一人娘ふうちゃんは、そのお店の看板娘だ。本書は、小学六年生のふ...
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日本書記の世界

令和二年。日本書記が編纂されて1300年。その年に日本書紀を解説する久野先生の講演を聴く機会をいただいた。講師の後、久野先生ご自身が書物に署名してくださる機会にも恵まれた。久野先生の日本書記にかける熱い思いは、私に日本書紀の世界への興味を抱...
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その後の鎌倉 抗心の記憶

本書の出版社は山川出版社だ。こ存じの方も多いと思うが、高校の世界史と日本史の副読本でお馴染みだ。そんな本書が取り上げるのは、タイトルの通り鎌倉の街についてだ。イイクニツクロウ鎌倉幕府。誰でも知っている1192年の鎌倉幕府成立の年号を語呂合わ...
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日本昔話百選

日本昔話と言えば、私たちの子どもの頃は市原悦子さんのナレーションによる土曜夜のアニメがおなじみだった。よくテレビで見ていたことを思い出す。また、子どもの頃、わが家には坪田譲治氏によって編纂された日本昔話の文庫本があった。私はこれを何度も読み...
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殺人鬼フジコの衝動

女性が生きていくには、美しく健やかな生き方だけでは足りない。したたかで醜くなくては。男性からは書きにくい、女性の生の実情。著者は汚れた部分も含め、生きていくために必要なあらゆるきれいごとを排した負の側面を女性ならではの視点から描く。藤子は育...
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アンジェラの灰

文書はピューリッツァー賞受賞作だそうだ。伝記部門で受賞した。1930年に生まれた著者が68歳の時に発表した自伝だそうだ。著者は長い間教師を勤めた方で、物語を書くのは初めてだそうだ。だが、教師人生の中で英文の授業を担当してきた。あらゆる国から...