読ん読く

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闇の傀儡師 下

下巻は、津留を救い出すため、源次郎が敵の拠点を探リ当てる場面から始まる。都留の居場所に当りを付けた後、実家を訪ねる。武士を捨てて筆耕稼業をはじめる前、廃嫡を望んで縁を切ったはずの実家。そこを訪ねた源次郎は、津留を救い出すために後顧の憂いを振...
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闇の傀儡師 上

本書は、友人に貸してもらった一冊である。貸してくれた友人によれば、本書は、伝奇小説の性格が強いのだという。著者は時代小説の分野における巨匠として知られている。しかし実は私、著者の作品をほとんど読んだことがない。ひょっとしたら本書が初めてかも...
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オレたちバブル入行組

倍返しだ!一時期、何回この台詞を聞いたことだろう。大人も子供も関係なく。確か流行語大賞の候補にも挙がったのでは無かったか。ドラマ半沢直樹の中で発せられるこのセリフは、原作の本書の中では私が気付いた限り、290ページに一度きりしか出てこない。...
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現代短篇の名手たち1 コーパスへの道

映画化された長編で知られる著者だが、短編集である本書でもその才能は光っている。本書は比較的長めの二幕物の戯曲一編と、短編が六編で成っている。著者の作風はどちらかというとダーク調の語り口、世界観に基づいている。本書もまた、その作風に通ずるもの...
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翔る合戦屋

第一作の「哄う合戦屋」で鮮烈なデビューを果たした石堂一徹。巻末で、落ち延びる遠藤軍を追う仁科盛明の軍勢を山間の狭間で止めようとする一徹と六蔵。若菜の為なら命をも顧みない男気溢れる結末は、強烈な印象を残した。第二作と第三作の「奔る合戦屋」上下...
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奔る合戦屋 下

幸せに満ちた上巻から、波乱と悲劇の下巻へ。武田家が佐久郡を窺う中、一徹は村上義清に呼び出される。そこで一徹は義清に次ぐ戦の副将に任じられようとする。一徹の危惧はあたり、義清のその案は他の譜代家臣から猛反発を受け、一徹は石堂家、そして自らがま...
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奔る合戦屋 上

哄う合戦屋で、鮮烈にデビューを果たした著者と主人公の石堂一徹。中信濃の豪族遠藤家に召し抱えられるや知略と武勇を発揮し、わずか三千八百石の遠藤家の当主吉弘をして、国持ち大名の夢を見させ得るまでにした漢。そのストイックで筋の通った欲のない様は、...
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1995年

先を越された。そんな思いだ。本書を読み終えた直後に抱いた感想は、それから半年以上を経て本稿を書いている今も変わらない。未だ道半ばの私の人生。その人生において、特筆すべき年を挙げるとすれば、1995年をおいて他にない。だからといって他の年が順...
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NPOで起業する!

本書はNPO法人設立促進の立場をとっている。阪神・淡路大震災をきっかけに、NPO法人の存在が見直されたことはよく知られている。地震後の混乱の中、行政対応が後手に回ったのに対し、NPO法人の活躍が目立った。そのことでNPO法人に注目が集まり、...
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NPO入門

本書はNPOについて調べ始めた私の前にすぐに現れた。いわゆる定番的な本なのだろう。とはいえ、本書の初版は1999年の発行となっている。16年前。それほど古いわけではない。ではなぜ、本書が定番となっているのか?それは、前年の1998年に、特定...