読ん読く

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猫のいる日々

横浜の港の見える丘公園の一角に、大仏次郎記念館はある。著者の仕事が収められた文学館だ。こちらの記念館に訪れたのは2015年10月末のこと。本書を読み始める50日ほど前だ。館内では学芸員の方に丁寧に説明していただき、ただ展示品を眺めるだけにと...
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銀行総務特命

タイトルだけみると、駅のキオスクに売られている廉価な文庫本が想像できてしまう。お色気満載の。しかし、タイトルだけ見て判断するのは早計だ。著者が量産型作家に堕したと考えることもあわせて慎みたい。本書は短編集である。どれも主人公は指宿。彼の肩書...
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悪名の棺―笹川良一伝

パラ駅伝というイベントがある。健常者と障害者が八人で一チームを組み、義足や車椅子で駒沢オリンピック公園を八周する内容だ。私が家族と見に行った11/29は、パラ駅伝 in TOKYO 2015という名称だった。桝添都知事やSMAP、宝塚歌劇団...
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天平の甍

今になってなぜ鑑真和上について書かれた本書を手に取ったのか。特に意図はない。なんとなく目の前にあったからだ。あえていうなら、平成27年の年頭の決意で仏教関連の本を読もうと決めていた。そして意気込んで親鸞についての本(レビュー)を読んだのだが...
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火天の城

世に歴史小説の類いは多々あれど、城郭建築をここまで書いた小説ははじめて読んだ。もちろん、私はあらゆる歴史小説を読んでいる訳ではない。むしろごく一部しか読んでいないほうだろう。なので、私が知らないだけということもありうるだろう。それを踏まえて...
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造花の蜜〈下〉

下巻である本書では、視点ががらっと変わる。上巻では圭太君の母香奈子や橋場警部に焦点が当たっていた。しかし、本書では犯人側の内幕が書かれる。その内幕劇の中で、実行犯とされる人物は逃亡を続ける。何から逃亡しているのか。そしてどこに向かっているの...
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造花の蜜〈上〉

本書のレビューを書くのはとても難しい。推理小説であるため、ネタばらしができないのはもちろんだ。でも、それ以上に本書の構成はとても複雑なのだ。小説のレビューを書くにあたっては最低限の粗筋を書き、レビューを読んでくださる方にも理解が及ぶようにし...
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チェ・ゲバラ伝 増補版

彼ほどに、その肖像が世界に知られている人物はいるだろうか。本書で取り上げられているチェ・ゲバラである。彼の肖像はアイコンとなって世界中に流布されている。そして、遠く離れた日本の私の机の脇でも眼光鋭くにらみを利かせている。その油彩の肖像画は、...
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左腕の誇り 江夏豊自伝

本書を読み終えて半年が経とうとしている。その間、本書のレビューは後回しにし、他の本のレビューを優先した。それが幸いしたのか、本書をレビューとして蘇らせるのに時宜を得た事件が起きた。その事件とは、清原さんの覚醒剤による逮捕。逮捕以来二週間がす...
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ポジティブ・リーダーシップ: Profit from the Positive

本書は新刊本として購入した。なぜ本書を購入したか。それは私自身に大きな仕事のお話が舞い込んで来たからだ。そのお話が成就した場合、私の仕事や生活環境は大きな変化に見舞われることになる。しかし、その仕事をやり抜くためにはスキルが必要となる。その...