読ん読く 民王 政治をエンターテインメントとして扱う手法はありだ。私はそう思う。政治とは厳粛なまつりごと。今や政治にそんな幻想を抱く大人はいないはず。虚飾はひっぺがされつつある。政治とは普通のビジネスと同じような手続きに過ぎないこと。国民の多くはそのことに... 2018.05.05 読ん読く
読ん読く ジョイランド 著者の作品は短編も長編も含めて好きだ。とくに著者の長編はそのボリュームでも目を惹く。あれだけのボリュームでありながら一気に読ませるところに著者のすごさがある。著者の長編が果てしなく長くなる理由。それは伏線を張り巡らせ、起承転結を固め、登場人... 2018.05.03 読ん読く
読ん読く クォンタム・ファミリーズ 最近、SFに関心がある。二、三年前までは技術の爆発的な進化に追いつけず、SFというジャンルは終わったようにすら思っていた。だが、どうもそうではないらしい。あまりにも技術が私たちの生活に入り込んできているため、一昔前だとSFとして位置づけられ... 2018.04.29 読ん読く
読ん読く 美女と竹林 滝が好きな長井氏は竹林は好きじゃない。けれども、竹林の幽玄な感じには惹かれる。竹それ自体にはそれほど惹かれないのに。でも、滝を好む長井氏は「たけ」と「たき」という一文字の違いに親近感を感じる。気がつけばいつの間にやら滝から竹の愛好家に宗旨替... 2018.04.26 読ん読く
読ん読く 塩の街 著者のデビュー作ともいえる本書をようやく読む。「海の底」「空の中」と本書を合わせて自衛隊三部作というらしい。「海の底」「空の中」と同じく、本書も災厄に遭う人間を描いている。本書で人類を襲う災厄とは、流星群から落下した塩の結晶。巨大な塩の結晶... 2018.04.23 読ん読く
読ん読く 道化師の蝶 本書で著者は芥川賞を受賞した。私は、芥川・直木の両賞受賞作はなるべく読むようにしている。とくに芥川賞については、賞自体の権威もさることながら、その年の純文学の傾向が表れていて面白いから読む。さらにあまり文芸誌を読まない私にとっては、受賞作家... 2018.04.21 読ん読く
読ん読く つつましい英雄 著者がノーベル文学賞を受賞したこと。それは、以前から著者の作品に親しんでいた私にも喜ばしいニュースだった。なぜなら著者の作品が邦訳される機会が増すから。本書は著者が文学賞を受賞してから最初の作品だそうだ。すぐに翻訳され、このように読めること... 2018.04.17 読ん読く
読ん読く モナドの領域 本書の帯にはこう書かれている。「我が最高傑作にしておそらく最後の長編」本書が著者の最高傑作かどうかは、書き手と読み手の主観の問題だ。私にとって著者の傑作短篇はいくつも脳裏に浮かぶ。が、長編の最高傑作と言われてもすぐには選べない。だが一つだけ... 2018.04.13 読ん読く
読ん読く 悟浄出立 本書によって著者は正統な作家の仲間入りを果たしたのではないか。のっけからこう書いたはよいが、正統な作家とは曖昧な呼び方だ。そして誤解を招きかねない。何をもって正統な作家と呼べばよいのか。そもそも正統な作家など存在するのか。正当な作家とは、あ... 2018.04.12 読ん読く
読ん読く 異端の数ゼロ 数学・物理学が恐れるもっとも危険な概念 EXCELを使っていて、誰もが一度は遭遇したことがある #DIV/0エラー。セルの関数式で、ある数または関数の結果が0で割られた際に出現するエラーだ。0で割ると正常な結果を得られない。これはEXCELでもどうしようもない仕様だ。もちろんバグ... 2018.04.07 読ん読く