読ん読く 「超」怖い話 考えて見ると、怪談本を読むのはえらく久々かもしれない。夏といえば怪談、ということで図書館の特集コーナーに置かれていた本書を手に取ったわけだが。読者からの体験談をもとに、二人の編者が文章を再構成し、編みなおした一冊。怪談ネタなど出し尽くされた... 2018.09.08 読ん読く
読ん読く 夜明け前のセレスティーノ 著者もまた、寺尾氏による『魔術的リアリズム』で取り上げられていた作家だ。私はこの本で著者を初めて知った。寺尾氏はいわゆるラテンアメリカにの文学に花開いた\"魔術的リアリズム\"の全盛期に優れた作品を発表した作家、アレホ・カルペンティエール、... 2018.09.05 読ん読く
読ん読く アマゾン入門 本書はAmazon.comについての本ではない。本書のテーマはアマゾン川とその流域の暮らしについて。世界最大の流域面積を持ち、流域には広大な熱帯樹林を擁し、肥沃で広大な場所の代名詞でもあるアマゾン。そこに移民として住み着き、苦労しながらも成... 2018.09.02 読ん読く
読ん読く バナナ剥きには最適の日々 本書の帯には著者の作品中でもわかりやすい部類とうたわれている。だが、やはりとっつきにくさは変わらない。なぜなら全てのお話が観念で占められているから。小説にストーリー性を期待する向きには、本書は相変わらずとっつきにくいはずだ。著者の作品を初め... 2018.09.01 読ん読く
読ん読く 嘘をもうひとつだけ 私がまだ読んでいない「加賀恭一郎」シリーズは数冊ある。本書もその一つ。本作は連作短編集だ。五編が収められている。本書の全体に共通しているテーマは女性のうそについて。女性がつくうそにはさまざまな目的がある。その多くは自らの過失や犯した罪を隠す... 2018.08.31 読ん読く
読ん読く ミスター・メルセデス 下 下巻は上巻からの承前で「毒餌」の章で始まる。ホッジズの友人ロビンスンの捜査を妨害しようと、ブレイディはロビンスン家の犬を毒殺しようとくわだてる。ところがその毒餌を、ブレイディの同居する母アンが誤って口にしてしまう。泡を吹いて死んでゆく母。こ... 2018.08.30 読ん読く
読ん読く ミスター・メルセデス 上 著者と言えばモダン・ホラーの帝王。私は著者の作品のほとんどを読んできた。そして私の意見だが、著者はホラーに関わらず現代で最高の作家の一人だと思っている。例えば『IT』は読んでいて本気で鳥肌が立った。映画のような映像のイメージに頼らず、文章だ... 2018.08.27 読ん読く
読ん読く 旅猫リポート 久々に著者の本を読んだ。本書は猫が主役だ。冒頭から「吾輩は猫である」を意識したかのような猫の一人称による語りから始まる。そこで語られるのは、猫の視点による飼い主とのなれ初めだ。猫にとっては自らを養ってくれる主人との出会いであっても、そこに猫... 2018.08.22 読ん読く
読ん読く 硝子の葦 帯のうたい文句にこう書かれている。「爆発不可避、忘却不能の結末ノンストップ・エンタテイメント長編!」さすがにこの文句は盛りすぎだと思う。でも、一気に本書を読めたのは確か。序章で厚岸の街を舞台に起こった爆発事故。そこで亡くなった幸田節子は、な... 2018.08.20 読ん読く
読ん読く しゃべれども しゃべれども 著者の本は初めて読んだが、とても面白かった。本書が面白いのは、読者のほとんどにおなじみの「しゃべり」が扱われているからだろう。しゃべること自体が小説のテーマになっていることはそうない。なぜなら人がしゃべるのは日常で当たり前のことだからだ。話... 2018.08.18 読ん読く