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坂の上の雲(四)

本書では日露戦争の最初の山場が描かれる。それは黄海海戦と沙河会戦、そして遼陽会戦だ。黄海海戦は、ロシアの旅順艦隊にとって惨々たる結果となった。もちろん日本にとっても。それまでは旅順港外での小規模な戦いや機雷の敷設の応酬があったとはいえ、戦い...
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坂の上の雲(三)

ロシアの南下の圧力は、日本の政府や軍に改革を促す。そんな海軍の中で異彩を放ちつつあったのが秋山真之だ。彼は一心不乱に戦術の研究に励んだ。米西戦争の観戦でアメリカに行っていた間もたゆまずに。つちかった見識の一端は米西戦争のレポートという形で上...
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坂の上の雲(二)

本書では日清戦争から米西戦争にかけての時期を描いている。その時期、日本と世界の国際関係は大いに揺れていた。子規は喀血した身を癒やすため愛媛で静養したのち、小康状態になったので東京に戻った。だが、松山藩の奨学金給付機関である常盤会を追放されて...
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坂の上の雲(一)

海上自衛隊の横須賀地方総監部の見学に訪れたのは2017年の秋のこと。その時、護衛艦「たかなみ」に乗船させていただいたが、たかなみに乗るまでの時間が空いてしまい、先に「三笠」見学に訪れた。三笠公園は、横須賀地方総監部から30分ほど歩いた場所に...
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この命、義に捧ぐ―台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡

恥ずかしながら、私は本書を読む半年前まで根本博中将のことを知らなかった。根本博中将とは、本書の主人公である。しかも私は、根本博中将が晩年、私の家の近くに住んでいたことも知らずにいた。私が根本博中将のことを初めて知ったのは、町田市が発行してい...
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ビジネスモデルの教科書 経営戦略を見る目と考える力を養う

独立してから13年半。法人化してから五期目を迎えるというのに、私はビジネスが不得手だ。少なくとも自分ではそう思っている。多分それは、私自身がなんでも独りで学んできたからだろう。特定の師匠や先生、メンターを持たず、本を頼りに自分の力で学んでき...
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僕が本当に若かった頃

老境に入った著者が過去の自分を思い返しつつ、そこから生まれた随想を文章にしたためる。本書を一言で言い表すとこのようになる。本書に収められた十の短編をレビューにまとめることは、正直言ってなかなか難解だ。なぜなら、本編には、著者自身の人生を彩っ...
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この国の空

戦争を知らない私の世代は、わが国の空が敵機に蹂躙されていたことを実感できない。もちろん、その事実は知っている。上空を悠然と行きすぎるB29のことは文章で読んだことも写真で見たこともある。B29の編隊が発する禍々しい音すら録音で聞いたことがあ...
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地方消滅 東京一極集中が招く人口急減

わが国をめぐる問題を挙げろ、と問われて答えをいくつ思い浮かべられるだろうか。私はすぐに十以上は用意できると思う。では、その問題の中ですぐに解決策が見いだしやすく、しかも今のわが国に悪い影響を及ぼしている問題を一つ挙げろと言われればどうだろう...
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戦国大名北条氏 -合戦・外交・領国支配の実像

本書は手に入れた経緯がはっきりと思い出せる一冊だ。買った場所も思い出せるし、2015/1/31の昼はどこに行き、どういう行動をとったかも思い出せる。その日、友人に誘われて小田原で開かれた嚶鳴フォーラムに参加した。小田原といえば二宮尊徳翁がよ...