読ん読く

読ん読く

森の宿

著者のエッセイは初めて読む。著者が海軍出身だったことはよく知られている。それもあって、海軍を題材にした作品が多いのは当然だ。私も著者の作品は海軍を題材としたものが多いという印象を持っている。山本五十六、米内光政、井上成美の三人をとり上げた伝...
読ん読く

軍神広瀬武夫の生涯

本書が取り上げている広瀬武夫。実はつい最近までの私が持つ広瀬武夫への知識は、ごくわずかでしかなかった。せいぜい、日露戦争において活躍した軍人として。特に、旅順港を巡る戦いでどのような役割を果たしたのか。その人となりは。なぜ軍神と奉られたのか...
読ん読く

故郷七十年

数年前に著者の故郷である福崎を訪れたことがある。その訪問の記録はこちらのブログにまとめた。福崎の町に日本民俗学の礎を求めて訪問する前の秋には、神奈川県立近代文学館で催された「柳田國男展」を見た。展示を見た感想はこちらのブログにまとめている。...
読ん読く

逸翁自叙伝 阪急創業者・小林一三の回想

本書こそまさに自伝と呼ぶべき一冊。本当の自伝を読みたいと願う読書人に薦められる一冊であると思う。阪急電鉄を大手私鉄の雄に育て上げただけではなく、宝塚歌劇団や東宝グルーブ、阪急ブレーブスの創設など興業の世界でも日本で有数の企業を育て上げた立志...
読ん読く

本格小説 下

上巻からの続きで、下巻は本編から始まる。長い長い前書きではない。冨美子からハイ・ティーに誘われた祐介は今にも崩れそうな古い別荘に招かれる。重光と三枝、宇多川という表札のかかった古びた洋館。かつて軽井沢が別荘地として旧家を集めていた時期の名残...
読ん読く

本格小説 上

本書のタイトルは簡潔なようでいて奥が深い。小説とは何か。そうした定義に思いが至ってしまう。むしろ、何も考えない人はどういう心づもりで本書を読むのかを聞いてみたい位だ。そんな偉そうなことをいう私も、そのようなことを普段は一切考えないが。小説だ...
読ん読く

図解・首都高速の科学

東京に住んで20年以上になる私。首都高速は、もっぱら休日のレジャーでよく利用している。また、本書を読んで約一年半後には、次女が都心で一人暮らしを始めた。その送迎でもよく利用している。首都高速をドライブしていると、複雑なジャンクションや立体交...
読ん読く

全一冊 小説 立花宗茂

先日に読んだ『立花三将伝』はとても面白かった。本書はそれに続いて読んだ一冊だ。『立花三将伝』は、立花家の滅びを描いていた。作中の中でも史実でも、立花家は一度終わった。そして、新たな立花家の当主に就いたのが、戸次道雪とその養子である立花宗茂だ...
読ん読く

選別主義を超えて―「個の時代」への組織革命

本書は、私が人を雇用し、そろそろ組織を構築しなければ、と思い始めた頃に読んだ。私の社会人のキャリアは、人とは違う道を歩んだように思う。新卒で就職する事を諦めた私は、フリーター・ニートの道へ。しばらく、アルバイト生活を転々とした後、就職を決意...
読ん読く

住友銀行秘史

かつて私は、某大手銀行の本店に勤務していた。全国の行員が使う内部のシステム構築の担当として。開発センターではなく本店の中での勤務だったので、いわゆるシステム開発の現場とは違った雰囲気の中での仕事だった。朝は早く、帰りも残業ができず、強制的に...