読ん読く

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ハル、ハル、ハル

本書は、三編の短編からなっている。どれもがスピード感に満ちており、一気に読める。「ハル、ハル、ハル」「この物語はきみが読んできた全部の物語の続編だ」という一文で始まる本編。“全ての物語の続編”というキーワード。これが本編を一言で言い表してい...
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昼は雲の柱

著者の作品を読むのはこれで三作目だ。著者は「震災列島」「死都日本」の二冊で、宮崎・鹿児島と濃尾平野を壊滅させている。本書で壊滅させられるのは、富士山のふもとに控える山中湖村や御殿場市、裾野市のいったいど。令和の今、富士山が噴火するとどうなる...
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文明が衰亡するとき

著者の本を読むのは初めてだ。以前から著者の名前は高名な国際政治学者として知っていた。今、世界は不透明な状態になりつつある。40も半ばを過ぎた私がこれから生きていくにあたり、何を指針とすべきか。40歳半ばとは本来、より広い視野と知見を持ってい...
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保科正之 民を救った天下の副将軍

本書を読んだのは二泊三日で参加した福島県お試しテレワーク体験ツアーの帰り、東北新幹線の車内だ。その際、私たちが宿泊していたのは猪苗代町。ゲストハウス道の旅籠「椿」さんで二泊お世話になった。この旅については別のブログにもアップしたので、そちら...
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伊達政宗 謎解き散歩

続けて、伊達政宗を扱った書籍を読む。本書は、磐越西線の車中で読んだ。ちょうど摺上原の戦いの舞台を車窓から見つつ、雄大な磐梯山の麓を駆ける武者たちを想像しながら。伊達政宗の生涯を眺めると、大きく二つの時期に分かれていることに気づく。前半は南東...
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秀吉、家康を手玉に取った男 「東北の独眼竜」伊達政宗

福島県お試しテレワークツアーに参加し、猪苗代と会津を訪れた。猪苗代は磐梯山の麓に広がる。そこは、摺上原の戦いの行われた地。その戦いで伊達政宗は蘆名氏を破り、会津の地を得た。本書を読んだのは、摺上原の近くを訪れるにあたり、その背景を知っておこ...
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井上成美

本書を読むのはニ回目だ。私は以前から井上成美と言う人物にとても興味を惹かれてきた。本書も含め、数冊の井上氏についての本を読んだ私の井上氏への思いは尊敬の一言に尽きる。井上氏の経歴を概して書くと、以下のようになるだろうか。海軍の中で曲がったこ...
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なぜ僕は「炎上」を恐れないのか~年500万円稼ぐプロブロガーの仕事術~

何人ものブロガーが発信するブログを集めたBLOGOSというサイトがある。BLOGOS上で何度か著者の記事は読んだことがある。また、他のメディアからも著者が物議を醸すスタイルのブロガーであることは知っていた。「まだ東京で消耗しているの?」とい...
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浮世の画家

先日、読んだ『遠い山並みの光』に続く著者の二作目の長編小説である本書。前作と同じく戦後の日本が舞台となっている。テーマは、時代による価値の移り変わりに人はどうあるべきか。『遠い山並みの光』にも戦前の考えを引きずったまま、戦後になって世の中の...
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一生に一度の月

小松左京展を見に行ってから、著者に興味を持った私。集中して著者の作品を読んだ。本書はその最後の一冊だ。本書はショート・ショート傑作選と銘打たれている。ショート・ショートといえば、第一人者として知られるのが星新一氏。星新一氏といえば、著者や筒...