読ん読く UNDER THE DOOM 下 バービーの逮捕で幕を閉じた上巻。米軍によるドーム破壊の試みはすべて失敗し、チェスターズミルの解放にめどがつかない。外界から遮断されたチェスターズミルで、このままレニー親子の独裁体制は盤石になってしまうのか。上巻で著者が丹念に織り上げた59人... 2017.11.29 読ん読く
読ん読く UNDER THE DOOM 上 あとがきで知ったのだが、本書は、著者の作品のなかで三番目に長いそうだ。著者のライフワークともいうべきダーク・タワーシリーズは別格として、『ザ・スタンド』、そして『IT』、続いて本書の順なのだとか。小説はただ長ければいいというものじゃない。長... 2017.11.28 読ん読く
読ん読く 広島 昭和二十年 2016年も師走に入った。師走とは一年を総括する時期だ。今年一年、日本国内ではさまざまなニュースが報じられた。人によって印象に残ったニュースはそれぞれだろう。私がもっとも印象を受けたのは、オバマ大統領が広島の原爆記念碑に訪れ、献花したニュー... 2017.11.27 読ん読く
映画を観、思いを致す ブレードランナー 2049 不協和。本作を一言で表すとするならば、この言葉がふさわしいのではないか。本作を通して一貫しているのは不協和だ。それは背後で流れているスコアからしてそう。不協和音が全編にわたって流れ続け、観客は嫌が応にも本作のテーマが不協和であることを意識さ... 2017.11.26 映画を観、思いを致す
読ん読く 黄昏のベルリン 著者の作風には、二つの要素が欠かせないと思う。それは、叙情の香りと堅牢な論理が同居していることだ。叙情を表現する上で、著者の流麗な文体は似つかわしい。著者の作品には日本を舞台とする物語がある。それらを紡ぎ出すうえでも流麗な文体は長所となって... 2017.11.25 読ん読く
読ん読く 帝国ホテルの不思議 2016年。帝国ホテルとのささやかな御縁があった一年だ。それまで、私と帝国ホテルとの関わりは極めて薄かった。せいぜいが宝塚スターを出待ちする妻を待つ間、エントランスで寒気をよけさせてもらう程度。目の前はしょっちゅう通るが入る用事もきっかけも... 2017.11.23 読ん読く
読ん読く 大久保利通の肖像 その生と死をめぐって 私が本書を読んだ頃、我が家には薩摩弁が飛び交っていた。いや、飛び交っていたというのは正確ではない。話されていた、というのが正しい。誰によって話されていたかというと、うちの妻によって。2016/11/20を千秋楽として、宝塚星組北翔海莉さんと... 2017.11.20 読ん読く
読ん読く 槍ヶ岳開山 日本の仏教をこう言って揶揄することがある。「葬式仏教」と。平安から鎌倉に至るまで、日本の宗教界をリードしてきたのは紛れもなく仏教であった。しかし、戦国の世からこのかた、仏教は利益を誘導するだけの武装集団に堕してしまった。その反動からか、江戸... 2017.11.17 読ん読く
映画を観、思いを致す バリー・シール アメリカをはめた男 本作はトム・クルーズが好きな次女が観たいというので来た。でも実は私も観たかったのだ。なんといっても、本作に描かれているのはとても興味深い人物なのだから。何が興味深いって、本作でモデルとなったバリー・シールという人物を私が全く知らなかったこと... 2017.11.14 映画を観、思いを致す
読ん読く 二重被曝 本書は、一つ前に読んだ「原子雲の下に生きて」と同じく長崎原爆資料館で買った一冊だ。「原子雲の下に生きて」を購入した理由はレビューに書いた。そして本書をえらんだのにも訳がある。明確な殺意のもと落とされた二発の原爆。ピカドンが引き起こした惨劇を... 2017.11.12 読ん読く