2017-05

読ん読く

原作屋稼業 お前はもう死んでいる?

無意識のいたずらかどうかはわからないが、「自殺について」の次に読んだのがこちら。原哲夫画伯による表紙イラストの男性はおそらく著者だろう。その出で立ちは、世紀末覇者ラオウを連想させる。まさに原作者稼業を生き抜いて来た”漢”を感じさせるに充分の...
読ん読く

自殺について

なにしろ題名が「自殺について」だ。うかつに読めば火傷すること確実。悩み多き青年には本書のタイトルは刺激的だ。タイトルだけで自殺へと追い込まれかねないほどに。23歳の私は、本書を読まなかった。人生の意味を掴みかね、生きる意味を失いかけていた当...
読ん読く

魔術的リアリズム―二〇世紀のラテンアメリカ小説

「魔術的リアリズム」。当読読ブログでも何度かこの言葉を取り上げている。「魔術的リアリズム」とは、ラテンアメリカの作家たちによって知られる文学潮流の一つである。現実をベースにした描写に超現実的なエピソードを織り込むことで物語に深みを持たせる。...
読ん読く

最後のウィネベーゴ

饒舌の中に現れる確かな意思。著者が物語をコントロールする腕は本物だ。以前読んだ『犬は勘定に入れません』でも著者の筆達者な点に強い印象を受けた。本書を読んで思ったのは、著者が得意とするのは物語のコントロールに秀でたストーリーテラーだけではなか...
読ん読く

お目出たき人

著者の没年を見ると、私が三歳の年に亡くなったようだ。つまり私が幼い頃はまだ存命だったことになる。だが、著者の作品をまとまった書籍として読んだ記憶がない。教科書で読んだかどうかもあやふやだ。私の中ではあまり関わりのなかった著者だが、なぜか私に...
物申す

今さらメールがすごいと言われても

先日、フォーブスジャパンのオンライン版でこんな記事を見つけました(SNS時代でも、メールがやっぱりすごい理由)。メールを礼賛するようなタイトルに、この期に及んでメール?と逆に興味をもって読んだのですが、正直いってあまりにも現状にさからった記...