2017-04

読ん読く

柳田國男全集〈2〉

本書は読むのに時間が掛かった。仕事が忙しかった事もあるが、理由はそれだけではない。ブログを書いていたからだ。それも本書に無関係ではないブログを。本書を読んでいる間に、私は著者に関する二つのブログをアップした。一つ目は著者の作品を読んでの(レ...
読ん読く

土門拳の写真入門―入魂のシャッター二十二条

「もっと早く本書を読んでおけば」本書を一読しての私の感想だ。新刊本で購入した本書。あろうことか、一年以上も積ん読状態にしていた。怪しからぬ扱いを本書にしていたと反省している。そもそもなぜ本書を購入したか。それは自分の撮った写真の質に飽きたら...
読ん読く

デジタルは人間を奪うのか

IT業界に身をおいている私だが、今の技術の進展速度は空恐ろしくなる。ハードSFが書くような未来は、今や絵空事でなくなりつつある。自我や肉体がITで補完される時代の到来だ。自我のミラーリングに加えて自我の世代管理が可能な時代。自我と肉体の整合...
読ん読く

隻眼の少女

著者の本を読むのは随分久しぶりだ。かつて著者のデビュー作である「翼ある闇」を読んで衝撃を受けた。読んですぐ弟に凄いから読んでみ、と薦めたことを思い出す。それなのになぜかその後、著者の作品からは遠ざかってしまっていた。「翼ある闇」のあまりに衝...
読ん読く

マッサンとリタ ジャパニーズ・ウイスキーの誕生

北海道の余市蒸留所にいくことがあれば、リタハウスにはぜひ訪れていただきたい。実際に竹鶴リタさんが使っていた居室が移築されている。そのたたずまいは来訪者に不思議な落ち着きを与える。こうして文をつづっている今も、そこで飲んだアールグレイティーの...
読ん読く

竹鶴政孝とウイスキー

ジャパニーズウイスキーが国際的に評価されている。最近はジャパニーズウイスキーの銘柄が国際的なウイスキーの賞を受賞することも珍しくなくなってきた。素晴らしい事である。ウイスキー造りには勤勉さと丁寧さ、加えて繊細さが求められる。風土、環境以外に...
映画を観、思いを致す

モアナと伝説の海

本作を観てから2日が経ったが、本作の映像の美しさはまだ記憶に鮮烈だ。本作で描き出された海や空。これが実写の映像を合成したのか、それとも最初からCGで作ったのか。私には判断がつけられそうにない。それほどまでに本作の空と海の描写は美しい。海の中...
読ん読く

ひめゆりの塔

読ん読く

二流小説家

宝島社の「このミステリがすごい」は私が毎年必ず買い求めるガイド本だ。本書は「このミステリがすごい」2012年版の海外部門で一位になっている。主人公は売れない作家。そのため、ポルノやミステリ、SFなどジャンルごとに筆名を使い分けている。糊口を...
読ん読く

アジャストメント

フィリップ・K・ディックといえば、SF作家の巨匠として知られる。映画化された作品は数多い。だが、著者はとうの昔に世を去っている。没年が1982年というから亡くなって30年以上経つ。それなのに2010年代になってもなお映像化された作品がスクリ...