2016-08

読ん読く

冷血(上)

著者の執拗かつ克明な描写には読むたびに感心させられる。行間から生活感が臭い立つとでも云えばよいか。実在の建物や店舗が登場し、ちょっとした細かい風景は現実をそのまま映したかのよう。街の描写がリアルなあまり、道行く人の動きが見え、車の通過音が聞...