2013-01

読ん読く

私のマルクス

最近、言論者として売れっ子の著者であるが、その言説には臭みを感じず、私も違和感なく御説を拝見している。といっても私も読む言論雑誌などホンの一握り。最近は新聞さえろくに読んでいない状態だけに、御説に関してどうこういうつもりは毛頭ない。ただ、著...
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幕末史

著者の歴史観の支持者である。歴史に対して特定のイデオロギーに傾かずにバランスを取ろうと努力する姿勢は、私の目ざすところとも一致する。昭和史を主分野とする著者が、幕末を取り扱ったと聞き、本書を手に取った。昭和史は、その時代の結果が平成の御世に...
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爆裂薔薇十字探偵

キャラ立ち小説として、京極堂シリーズはもはや老舗の感があるが、その様々な登場人物の中でも極め付けが本書の主人公であることは論をまたないだろう。本書は廉価版コミックのような紙質と体裁を採っている。それを新刊として出すことに何らかの意味があるの...
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闘電―電気に挑んだ男たち

本書を手に取ったのは、東北地方太平洋沖地震発生以降の東京電力のことが脳裏にあったからである。同社は、地震発生以降の対応についてあれこれ取り沙汰され、批判されている。批判することは容易だが、そもそもなぜそれほどまでに頑迷なのか、興味を持った。...
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確率捜査官 御子柴岳人 密室のゲーム

著者の作品は、妻がはまってからというもの、読みやすさもあってほとんど読んでいる。シリーズ化を前提とした、キャラ立ちした登場人物が出てくる著作がほとんどだが、本書も新たなシリーズを作りだそうという試みの一つだと思う。探偵といえば相棒。それは、...
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ターン

別断面の世界という、使い古された設定である。むしろ、本書の読みどころとしては、丁寧な描写で定評のある著者の筆さばきにあるのかもしれない。設定や筋運びより、異世界に生きる主人公の心の動きや、異世界と実世界との違いをどう描くか、という点に興味が...