2012-11

読ん読く

社長の教科書―リーダーが身につけるべき経営の原理原則50

本書も、4月にプロジェクトを移るなど、仕事環境が変化した機会を捉え、試行錯誤として読んだ本の一冊である。著者の名はおぼろげに記憶の片隅に残っていたぐらいで、殆ど事前知識なく、もちろん著作を拝見するのは本書が初めてである。題名に惹かれて手に取...
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なぜ技術経営はうまくいかないのか―次世代の成長を生み出すマネジメント

4月になってプロジェクトが変わり、プロジェクトを推進する側に回ることもあって、自分の仕事の方向性を定めようと試行錯誤した時期に読んだ一冊。管理のみでなくプログラムないしは設計にも引き続き携わりたいとの意識を持って読んだ結果は、半年後の今、残...
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テンペスト 下 花風の巻

本書は日本と清国に翻弄された琉球の歴史が舞台だが、琉球の埋もれようとする歴史以外に著者が問うているのは、ジェンダーとしての性についてである。女であるがゆえに科試を受けることのできない主人公が、宦官として科試に合格し、役人として生きていき、科...
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テンペスト 上 若夏の巻

本書については、賛否両論あると思う。会話や地の文、登場人物の言動が戯画化されすぎているという短所についてはもっともかもしれない。主人公の行動についても、あれでばれないのはおかしい、とあまりに現実離れした内容への批判もあると思う。私はそれらの...
映画を観、思いを致す

のぼうの城

原作は既読で、某所に書いたレビューには以下のように書いた。>何よりも話の筋として肝心な成田長親の性格の多彩な点、陰影>を書くことに成功している。映像作品に対して小説がなしうる>意義を、目に見えない心のうちを描くことにあると定義するな>らば、...
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月と蟹

著者の作品を読むのは「向日葵の咲かない夏」に続けて2作目。妙に心をざわつかせる作風故、積極的に読みふけりたい作家ではないのだが、直木賞受賞作ということから、手にとってみた。妙に心をざわつかせると書いたのも、著者が少年時代の持つ一種の危うさを...
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4‐2‐3‐1―サッカーを戦術から理解する

昨年末から今年にかけ、サッカー観戦の集まりに参加する機会を何度も頂き、今年はサッカーじゃ!と燃えていた時期に読んだのが本書。この本を読んでから7か月が経つが、予想以上の残業の日々で観戦の機会がせいぜい2,3度しか取れず、本書から得た知見を活...
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影男

本がないと生きていけない私の読書人生で転機になったのは、間違いなく江戸川乱歩の著作と出会ってからであり、小学三年生のあの頃、ポプラ社の二十面相やルパン、ホームズ物をむさぼるように読んだ日々がどれだけ幸せだったか。ポプラ社の46巻シリーズ、前...
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硫黄島に死す

本書には7編の短編が収められており、そのうち5編が太平洋戦争中の激戦に題材を採っている。いずれも当時の国際情勢や政治に無関係の、前線で任務を全うするために挺身する人々の姿を様々な角度から描くことで、戦争の意味を問うている。太平洋戦争の戦記文...